K塾に連絡し、チューターとゲーリー(講師)に受験後、失踪してしまったことの謝罪。そして自分のこと、家族のこと、そして家族と話し合ったことを伝えました。
翌日、予備校に行き、チューターとゲーリーに会い、改めて第二ステージに入ることを伝えました。
ゲーリー『言っただろ、奇跡は起こらないってwww』
カモ『はい、やっぱりダメでした。』
ゲーリー『でもお前なんかすっきりして、いい目になってるな。』
カモ『もう、やるしかないですからね』
ゲーリー『挑んでみて、実際に蹴落とされて、何か見えたか?』
カモ『見えたというか、感じました。敵の大きさと、それに挑む人達の存在を。悔しいですが、まだ同じ土俵に立てていないことを実感しました。』
ゲーリー『だろうなwwまだまだお前は力不足だ。』
悔しいけど、その通りだった。ゲーリーは、そんなカモの心情を察してか、去年の勉強を教わっている時のように、優しさと厳しさをスムージーにしたような話し方で接してくれた。
ゲーリー『じゃあまた戦場に戻るか』
カモ『はいっ!!』
ゲーリー『今度はちゃんと武器持っていこうな』
カモ『去年はほぼ手ぶらで戦場を散歩してましたよね…』
チューター『カモさんの場合、手ぶらというかほぼ全裸ですよ…。』
ゲーリー『確かにwww戦場を裸で歩いて良いのは、範馬勇次郎だけだからな』
ゲーリー『ただし…今年は違う。お前が万が一戻って来たときのために、秘策を用意してんのよw』
カモ『秘策?』
ゲーリー『今年はな、文系のコースも取れ!!』
カモ『文系…ですか。』
ゲーリー『チューターとも話したんだが、お前は国語が致命的に弱い。いいか、国語というのは、全ての学問の基本だ。文章を読めないと問題も読めない。正しく読まないと、問題自体を理解出来なかったり、誤解したりしてしまう。お前の弱点はそこだ。それに記述模試でお前は特に点数が低かっただろう?それはお前が記述出来ないからだ。正しく読めないやつに、正しく書く能力なんて絶対にない。正しく読めてはじめて、正しくOutput出来るものだからな。』
カモ『確かに…。』
ゲーリー『多分、お前は今まで文章を読んだり書いたりする経験がほとんどないんじゃないか?』
カモ『失礼な!!ちゃんと読んでましたよ!!湘南純愛組とか、カメレオンとか、ろくでなしブルースとか!!』
ゲーリー『全部漫画じゃねぇかwwwっww』
カモ『ぐぬぬ…』
ゲーリー『文章を書いた経験は?』
カモ『小学校の時の読書感想文…。』
ゲーリー『大昔じゃねーかwwww』
カモ『ぐぬぬ…』
ゲーリー『お前の国語の、いや日本語の弱さはそこだ!きちんとした文章を読んだ経験が圧倒的に少ない!だから文系に混じって国語の勉強をしろ!!』
カモ『わ、わかりました。』
チューター『とりあえず、手続きはしておきますので。』
ゲーリー『戦場で言えば、国語は馬だ!!きちんと乗りこなせば、早く、的確に目的地に着ける、そのまま兵士をなぎ倒すことも出来るしなww』
カモ『わかりました』
ゲーリー『じゃ、そういうことで、今年もう1年、地獄をみようか。』
カモ『さらっと怖いこと言いますねww』
チューター『中学レベルから、あそこまでいけたんだからね、今年は期待しちゃうよ。』
歓迎の言葉に涙ぐむ。予備校は、生徒を獲得して授業料をもらう商売だから、教えてくれて当たり前。わかってはいるけど、この人達は無駄に手間をかけて、自分が中学生レベルの出来損ないの時から面倒を見てくれている。
絶対に医学部に受かる!!
医学部に受かって、両親に、予備校にこの恩を返す!!
かもねぎ、ここに奮起。