#63. 給料交渉(前編)

ぐぬぬ・・・。

 不動産投資によって与信がなくなったカモ先生。新しい物件を買うために、命を削りながら当直をしまくってお賃金を稼ぐ日々。

 そんな中、某民間病院の事務長から『給料上げてあげるから、うちの病院においで。毎月きれいなお姉さんのいるお店に連れて行ってあげるよ』と甘い言葉で誘われたカモ先生。

『乗るしかない、このビッグウェーブにっ!!』

と思い、カモ先生は今の病院を辞めて、4月から某民間病院に勤務することにしました。

 そしてその勢いで勤務先の病院に辞表を出した次の日、大学の医局(白い巨塔)から突然の呼び出し。そして急遽、白い巨塔のトップである教授との面談。どうやら今勤めている病院のえらい人(多分院長か理事長)に転職しないように根回しされていた様子。教授の口からは、『来年も今の病院で勤務しなさい』とのご命令。教授の命令は医局の命令、白い巨塔の医療界では、絶対服従を意味していた…。

 

でもそんなの、絶対おかしいよ!!

そう、私は自由なのっ!!そう思っていた。

働く先は自分が決めるの、だって自由なんだからっ!!ちゃんと労働して自由と権利を手に入れたんだから…

そう、その時までは自分は鳥のように自由だと思っていた。カモだし。

ところが、この白い巨塔のトップである教授との面談で、その自由は

『鳥カゴの中だったら、自由に飛んでもいいよ( ◠‿◠ )』

という意味だったことを知ることとなった。

自由を主張するカモ先生が言った言葉、

『某民間病院に行っても、医局員でいれますよね??』

という問いかけに、教授はニッコリと笑って、

教授『カモ先生…医局って言うのはね、白か黒かしかないんですよ??

という有り難いご助言まで頂いてしまい、結局カモは転職を断念することとなりました。

 自由じゃなかった!!(吐血

白い巨塔は都市伝説ではなかったと痛感したカモ先生に残された手段は、今の病院での給料交渉だけだった。転職出来ないのならば、今いる所で給料を上げてもらおう!!この日から、カモ先生による『一人春闘』が始まった。

けれども、予想通り結果は散々で、院長と事務長に給料アップを要求し、問答無用で断られるという作業を3回繰り返した。孤独な『一人春闘』は明らかに勝ち目がなかった。そして何より孤独だった。他の医師は誰も給料アップなんて希望していなかった。『普段の仕事を普段のようにこなすだけ。でもなるべく仕事はしたくない』そういう空気が病院にはあった。

もう…諦めるしかない…

そう弱音を吐こうとした時、ふと思いついた。

『もっと偉い人に直訴したら良いのでは??』

そう、病院で一番偉いのは病院長や事務長ではなくて理事長だった。

カモ『こうなったら過去の偉人、田中正造先生に習って、理事長に直接直訴状を渡すしかないっ!!(斜め上の発想』

そう思い、その日から平日の業務が終わってから、電子カルテやレセコンをちょこっと触ってデータをまとめて視覚化したり、約1年間の業績などを書類にまとめました。気がつくと、いつも御世話になっている事務スタッフの方、薬剤師の先生が一緒に残り、資料作成を手伝ってくれていました。

事務スタッフ『給料上がったら、焼き肉に連れてってもらわないとですね』

薬剤師『そうそう!!美味しいケーキのお店も見つけたら、みんなでお祝いパーティしないとwww』

気がつくと、孤独ではなくなっていた。

みんなでワイワイ資料を作っていたら、あっという間に直訴状が完成した。30分以上講演出来そうな、PowerPoint20枚の大作が出来上がった。



そして、いよいよ院内での理事会の当日夕方、会が終わってタクシーに乗ろうとする理事長を捕まえて、直訴状を渡しました。

必死の直訴っ!!

『昔と違い、今は直訴したからと言って切腹はないはずっ!!』そう思っていたけど、いざ理事長に直訴状を渡してみると、何か自分は大変なことをしているのではないだろうかという気持ちに襲われました。

そして、その日の夜。

突然、携帯電話に知らない番号から電話がかかってきて、理事長に『食事会』に誘われました。

カモ『これは…手応えあったの…かっ!?』

ポジティブに考える自分と、ネガティブに考える自分がいた。

カモ(天使)『きっと、直訴状に心を打たれてお話を聞いてくれるのかもっ!!』

カモ(悪魔)『あかん…これ、呼び出されてめっちゃ詰められるやつや…』

今の勤務先の理事長は、『地元医療業界の三田善吉』と呼ばれている怖い権力者。これは多分、やばいやつ…。どうするカモ先生っ!?

【カモ先生が想像する理事長との食事会 イメージ図】

三田善吉先生

<後編に続く>

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コメント

  1. imatom1 より:

    面白くて一気に読みました。 かもねぎ先生の画像はオリジナルなんでしょうか、上手ですね。
    漫画家でも成功しそう。 完成したら漫画で出してくださいね。 もう少し盛って単行本も面白いですね。 ご両親の若かりし頃編とか入れて。

    • かもねぎ先生(管理人) より:

      imatom1 様
      ありがとうございますっ!!
      そして返信が遅れて申し訳ございませんっ!!
      画像は、ほとんど友人に丸投げして…手伝ってもらっていますっ!!(キリッ

      うちの両親、非常に痛い人達なのでまた小出しにしていこうと思いますw
      これからも頑張って書いていきますので、宜しくお願い致しますっ!!