#40. 告白

かもねぎ特攻

銀行からの帰り道、時間も遅くなったし、せっかくだからと、一緒にご飯を食べてから帰ることになり、先日行った、古民家風のカフェに行きました。

夜はお酒の販売があり、メニューも肉・魚を中心に色とりどりの食材が揃っていた。

テラスの席では、松明が燃えていて田園地帯にあるカフェにも関わらず、どこかアジアンテイストな印象がある。

カモとみのりさんは、ディナーコース(肉)を頼み、シャンパンで乾杯をした。

みのり『カモ先生、お疲れ様でした(*´∀`*)』

カモ    『ありがとうございます、おかげさまですね。』

みのり『思ったより手続きに長くかかっちゃいましたね…。でもカモ先生、福岡進出おめでとうございます。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。

カモ 『とうとう県外進出しちゃいましたよ…大丈夫でしょうかね…

みのり『今夜は、ぱーっとしましょっ!!(フル無視)』

カモ 『はーい!!っていうか、みのりさんが飲みたいだけですよね…』

みのりさんはキャッキャ笑っていた。いつみても可愛い。。

料理が次々と運ばれてきた。

メインディッシュを肉と魚で悩んだカモだったけど、みのりさんは迷うことなく肉まっしぐらだった。

みのり『私、肉食系女子ですからっ!!』

カモ    『それ…多分意味違ってますよ』

みのり『良いんですっ!!カモ先生は草食系っていうか、草ですよね!!』

カモ 『おい…』

カモ『俺が雑草だったら、みのりさんはラウンドアップマックスロードじゃねーか』

いつものように、くだらない話、面白かった話、仕事の愚痴とか、そんなことを話しながら料理を食べ、お酒を飲んだ。

みのりさんの顔はアルコールのせいか、松明の炎でほんのりと赤く染まり色っぽかった。

石油王だったら毎週決済して、こうやって毎週一緒に食事出来るのにっ!!

そう思うと、石油王に生まれてこなかったことが残念で仕方が無い。

カモとみのりさんの笑い声が一瞬、ふと途切れた。

その瞬間、もっとみのりさんのことを知りたい、その好奇心がきっかけだった。

カモ 『そういえば、みのりさんの両親って何されているんですか?』

みのり『えっ…。』

突然の質問で固まっていた。

今まで特に気にならなかった、みのりさんの両親。

今まで何度か家族の話題に触れそうになったことがあったが、みのりさんは家族について話すことがなかった。不自然なほどに…。

カモ 『今まで一度も聞いたことがなかったなーって。』

みのり『そ…その話は今やめませんかっ!?』

突然みのりさんが真剣な声色で答えた。

カモ 『は…はい。』

カモは意表を突かれて、返答することそう返事をすることしか出来なかった。

みのり『今日はせっかくのカモ先生のお疲れ様会なんですから、ねっ!?』

そしてすぐに優しい口調に変わる。

カモ 『わかりました。』

わかりましたと返答はしたものの、何でこんなにみのりさんが取り乱すのか全然わからなかった。みのりさんは、なにやら思いつめた様子で、グラスをグルグルと回して、揺れるワインを眺めていた。

みのり『なんか…ごめんなさい。』

カモ 『気にしないでくださいよ、デザートでも食べましょww』

みのり『…そ、そうですね…。』

気まずい空気が流れる…。

母親が子供を叱りすぎた後に反省して、怒ってしまった子供に優しい声をかける、そんな状況だった。

デザートが終わり、白ワインのデキャンタが空になる頃に、みのりさんがつぶやいた。

みのり『カモ先生、もうちょっと飲んでも良いですか?』

カモ 『か、構いませんよ…。』

赤ワインとチーズの盛り合わせを注文した。

カモ(何を話そう…)

この重い空気の中、明るい話題も出せるはずがなく、ただただ当たり障りのないことを話した。当然、ぎこちない会話が続いた。みのりさんもそのことを気にしていたのかもしれない、急に風向きが変わった。

みのり『カモ先生、今までずっと思っていたんですけど…。どうして彼女作らないんですか?』

話題が変わったと思ったら、ド直球来たコレwwww

カモ 『それは…好きな人がいるからですよ(全力フルスイング)』

みのり『そっか、そうですよね。カモ先生優しいし、何よりお医者さんだし…。』

カモ 『それは関係ないですよっ!!好きになった人が何であろうと関係ないです。』

みのり『そうなんですか?お医者さんって、お医者さん同士とか、看護師さんとか、どこかのお嬢様みたいな人と付き合って結婚するんだと思ってました。』

カモ 『まぁ…それは確かに多いですけど。それ以外の人と結婚する人もずっと多いですからw』

みのり『カモ先生は、女医さんと結婚しそうですよね。』

カモ 『そうですか?  自分的には不動産業をやっている人と結婚したいと思っているんですけど(ド直球)』

みのり『え…』

みのりさんはカモに驚いた顔を見せる。

喜怒哀楽の変化があって楽しいけども…。

みのり『不動産はダメですよ、ほらっ!!ブラックですしっ!!』

カモ 『自分の職場も十分ブラックですよ…。』

みのり『ですよねwwww』

ここまで言ったからには気づいているはず。

自分の気持ちが伝わっているはず、そう思っていた。

気がつくと、来店してから随分時間が経っていて、テラスの席には自分達しかいなかった。

初夏の風が松明の炎を揺らす。ゆっくりと炎が揺れる度に、確実に時は動いていた。

今までだったら、このまま なし崩し的な状態で終わっていた。

今までだったら…。

与信がなくなった焦りからか、初夏の開放的な気持ちからかわからなかったけど、突然自分の口から言葉が出てきた。

カモ 『好きです。初めて会った時から。』

<続く>

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