#39. 決済その後で

魂が抜けるカモ

福岡のアパートの決済が終わり、白鳥を見送った後、タイミングを見てから切り出した。

カモ 『みのりさん、ちょっと支店長に呼ばれたので一緒に来て欲しいんですけど…。』

カモは決済の後に、支店長に呼ばれたことをみのりさんに話した。

みのり『私も一緒に…ですか??』

カモ 『はい、恐らく融資についての厳しいお話がされると思います。』

みのり『与信が厳しいって言われてましたよね…。』

カモ 『はい、その話だと思います。』

みのり『カモ先生、本当ごめんなさい。』

カモ 『だからなんでみのりさんが謝るんですかww』

みのり『カモ先生の与信、使い切らせてしまった感がすごいあります。』

カモ 『決断して買ったのは自分ですから。前もそう言ったじゃないですか』

みのり『それはそうですが…。』

カモ 『自分は全然後悔していませんよ、みのりさんと出逢えて楽しかったです。』

みのり『私も、カモ先生とドタバタしながら仕事出来て楽しかったんですけど…』

マンションの一室から始まり、アパート、駐車場、色々あった。

今まで購入した物件は、一癖も二癖もある、いわく付き物件ばかりだったww

ただ、不思議なことに、どの物件も今まで一度も1ヶ月以上の空室がなかった。

どの物件も手放していない、そのことをカモは自分とみのりさんとの間の絆のように感じていた。

みのり『じゃあ、ご一緒させていただきます。せめてカモ先生の最期は、私が近くで見届けないと…。』

カモ 『おいっwwww殺す気マンマンじゃねーかwww』

そういうわけで、みのりさんと一緒に地銀の店舗に行くことになりました。

銀行に戻る間、みのりさんと今までの物件達について思い出話をしました。

カモ 『こうやって振り返ると、まるで走馬燈のようですね…。』

みのり『死なないでくださいよww前にも言ったけど、カモ先生が物件買えなくなっても、連絡しまくりですからっ!!』

カモ 『それは…前も言いましたけど、仕事としてはダメな感じですよ??無駄手間ですし』

みのり『仕事じゃなくて、ですっ!!』

カモ  『えっ…』

みのり『べ…別に仕事じゃなくても、連絡して良いじゃないですかっ!!ねっ?ねっ!?』

カモ 『それは…自分は全然構いません、むしろ連絡して欲しいです。』

みのり『じゃあ、そういう方向でwww』

カモ (そういう…方向…?)

どういう方向なのか、カモにはいまいちわからなかったけども、きっとこれは夢見て構わない展開のような気がした。

銀行につくと、取引で使用した応接室とは違う部屋に通された。

少し小さめの部屋、ソファとテーブル、そしてノートパソコンが置いてあった。

支店長とニーガンが資料を持って、目の前に座った。

みのりさんはカモの隣で、借りてきた猫のようにおとなしく座っている。

支店長『まぁ改めて言うほどのことじゃないかも知れないけども…。』

支店長がゆっくりと話し始めた。

支店長『今回の物件で、県外だったこともあるし、与信もかなり限界でした。かもねぎ先生が医師であり、安定した収入があること、当行をメインバンクとして活用していただき、当行にとって非常に大切なお客様であることを全面的に押して、今回はなんとか融資を押し通しました。』

ニーガンはいつものように気配を消して支店長の言葉を聞いていた。

支店長『それで…  本部の融資担当にちょっと目を付けられてしまってね…。かもねぎ先生、またお前か的な有名人なので…。次の融資はかなり厳しいと思って欲しい。』

カモ 『(ノдヽ*)ヒドイ…。与信がある程度回復しても…ですか?』

支店長『今のかもねぎ先生の収入では、与信の回復までに時間がかかりますよ?』

カモ    『ぐぬぬ…。』

支店長『それに…与信が回復する前に次の物件を購入するでしょう?ww』

支店長は、ニヤッと笑ってみのりさんの方を見た。

みのりさんは、すっとぼけるように天井の一点を見つめている。

カモ    『どうしたら良いですかね…。』

支店長『本部の融資担当者を殺すしかないですね…。』

カモ・みのり・ニーガンΣΣ(゚д゚lll)』

支店長『冗談ですよwww』

カモ(まじ冗談に聞こえねぇえええええ)

みのり(カモ先生、この人多分今までに何人か殺してますよ!!)

カモ (そんなわけないだろwww)

支店長『でも、担当者にはどっかに転勤になるか配属が変わるかしてもらいたい所ですね…。』

ニーガン『でも、どっちにしろカモ先生の与信がないのは事実ですけどね、ははっ』

カモ    『ズゥゥ━━il||li (っω-`。)il||li━━ン …』

ニーガンに対して恨みはないが、殺意が湧いた。

支店長『とりあえず…次の物件は購入価格の半額を現金で用意してください。そこが次回のスタートラインです。』

みのり『半額…ですか…』

カモ    『スタートラインが高すぎてスタート出来そうにありませんwww』

支店長『そこは…かもねぎ先生に頑張ってもらうしかありませんね…』

カモ    『頑張る…ですか』

みのり『頑張ってください(⌒-⌒)』

ニーガン『頑張ってください(⌒-⌒)』

カモ    『こいつら…』

つまり、次回からの融資はほぼ困難。

融資の検討は、購入価格の半額を現金で用意してから初めて可能。

そんな結論だった。

これは…本当にダメかもしれんね\(^o^)/

銀行を出る頃には、太陽は沈みかけ街の風景は日光の明るさを失いつつあり、街灯が点るのを待っていた。

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