#27. 物件No.5 狭小駐車場(その1)

物件No4.おいでよ動物の森アパートを購入後、不動産関係の手続きも一段落して、穏やかな気持ちで 日常業務に専念していたある日のこと。

午前10時過ぎ頃、突然みのりさんから電話がかかってきました。

みのりさんからの連絡は、いつもお昼休みか夕方以降にあることが多かったので、

『うわっ…これ何かあったっ!?』、『これから何か大変なこと(主に金銭的な意味で)が自分に起きるっ!?』

などと色々良くないことが頭に浮かびました。

ものすごく気になったので、午前の仕事が終わるとみのりさんに早速電話しました。

カモ 『すいません、電話出られなくて…』

みのり『カモ先生っ!!お金っ!!お金ありますか!?』

カモの言葉を遮って突然ガッキーが口を開いた。

カモ 『うわっ…なにその田舎のヤンキーのカツアゲみたいなの…。』

みのり『お金…お金出して下さいっ!!』

カモ 『ちょっと待って、落ち着いて話してくださいwww』

みのり『すごく良い物件が出たんです!!お金かき集めてください。』

カモ 『ゴクリ…そんなに…ですか…??』

みのり『利回り6%の駐車場です!!場所も駅の近くの一等地です。』

カモ 『え?まじですか!?』

みのり『はいっ!!XXX(某大手販売会社)のすぐ近くです!!』

みのりさんの声は、元気を通り越して興奮状態だった。

カモ 『それは良い場所ですね、あそこだったら駐車場のニーズも多いでしょうし。』

みのり『そうなんですよっ!!』

カモ『でも、この前アパートを買った時に頭金でつっこんだので、現金もう全然ないですよ』

みのり『ですよね…。どうにか…どうにかなりませんか!?』

カモ『ちなみに、いくらするんですか?』

みのり『700万円です。』

カモ 『700万円…。』

カモ 『それ、すぐに買われてしまうやつですか?』

みのり『速攻で買われると思います。今、すでにもう誰か買い付け出しているかもしれません。』

カモ『まじですか…。ちなみにどのくらいの広さなんですか?』

みのり『24坪です。ちなみに24坪で700万円なので、坪約29万円ですね』

カモ 『え…それは安すぎませんかっ!?』

みのり『そうなんですよ!!だから急いで電話しました。』

カモ 『なんか訳あり物件です…よね…?』

みのり『そうなんです…いつもながらですけど…。

カモ 『本当、いつもですよね…。』

みのり『ごめんなさいwwwwでもお安いですよ!!』

カモ 『それで、今回はどんな訳が?』

みのり『この駐車場を持っていた会社が倒産しまして…。

カモ 『・・・。いきなりド直球ですね…。

みのり『そうなんです、それで今 破産手続きをしていて、破産管財人からの売却ですね。』

カモ 『それはいつもと違うんですか?』

みのり『はい、今回は弁護士さんが代理人という形での売却になるのと、あとは購入に当たって裁判所の許可が必要になります。』

カモ 『ややこしそうですね。』

みのり『そうなんです、だから今回は安く出ているんです。』

今までの取引には出てこなかった、『裁判所の許可』というワードが気になった。

みのり『カモ先生、今まで裁判所から許可が下りなくなるようなことはしていませんか?

カモ 『さすがに…多分大丈夫だと思います。』

みのり『多分って何ですかwwww 了解しました!!』

みのり『じゃあ…お金用意しちゃいましょう』

700万円…。

預金通帳には、700万円どころか数十万円しか入っていない。

しかもまだ、今月のクレジットカードの引き落としを待ち構えている状態だった。

カモ 『今は駐車場で賃貸中なんですね?』

みのり『そうです、契約書はまだ確認していませんが、月に4万円で個人に貸しているらしいので、表面利回りは約6.8%くらいですね。』

カモ 『管理会社は間に入っているんですか?』

みのり『入っていないようです。完全に個人で直接契約しているようですよ。』

カモ (駅近、表面利回り6.8%、駐車場、ただし裁判所…。しかも今は金欠…。)

カモ 『うーん、ちょっとニーガン(地銀の担当)に聞いてみましょうか。』

みのり『そうですね!!』

カモ 『しかも急ぎなんですよね。』

みのり『はい、多分すぐに買い付けが入ると思います。っていうかもう入っているかもしれません…。』

カモ 『うーん…。』

次の瞬間、今思えばとんでもなく無計画なことを口走ってしまう。

カモ 『買います!!買い付けを出して下さい。お金は何とかします!!』

直観といえば聞こえは良いけど、買わなかったら一生後悔するような、不穏な雰囲気が自分の中にありました。

みのり『え…。大丈夫なんですかっ!?』

カモ 『大丈夫です!!お金の方は何とか工面します!!』(本当は大丈夫ではない)

みのり『わかりました、すぐに買い付けの書類を作りますねっ!!』

カモ 『お願いします。』

こうやって、人は直観を優先して茨の道を歩んでいくのだろうか。

お金を工面する方法はこの時、思い浮かんでいなかった。

最悪、ス〇ガと消費者金融をはしごしてry

でも、みのりさんと また一緒にいれるからいっかwwww

そうしてまたカモの借金が積み重なる…。

とりあえず、ニーガン(地銀の担当者)に電話で相談することになった。

この物件で、初めて不動産業界の闇に触れることになるとは、この時はまだ知るよしもなかった。(続きます)

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