#26. 白鳥への電話(後編)

電話するカモ

【前回からの続きです。】

白鳥『そしたら、みのりは…。』

カモ『みのりさんは??』

白鳥『えっと…。やっぱりやめましょう。これは私の口から言うことではないですし…それに言いにくいですし。』

カモ『ええぇええぇぇぇぇぇぇl!!』

つい大きな声を出してしまった。

傍から見たら、かなり危ない人に見えたかもしれないが、今はそれどころじゃなかった。

みのりさんが何て言ったのか、どうしても聞きたい、知りたい!!

白鳥『そうだ、直接みのりに聞いてみてください、うん、そうしましょう。』

カモ『聞けないから、こうやって白鳥さんにお願いしているんですよっ!!(切実』

白鳥『いや、うん…。それはわかるんですけどね…。』

カモ『白鳥さんの会社、顧客ファーストでしょっ!?』

白鳥『それとこれとは話が違うじゃないですかwwwしかもさっき仕事じゃなくてプライベートの話にするって言ったのにΣ(゚ロ゚;)』

カモ『顧客ファーストっ!!顧客ファーストっ!!』

白鳥『ふぁっ!?』

カモ『顧客を守れっ!!秘密主義反対っ!!』

白鳥(こいつ…うぜぇええええええええ)

しつこく粘るカモ。

それを何とか交わし続ける白鳥。

カモ『ねぇ〜、教えてくださいよ〜、減るもんじゃないし〜。ねぇ〜。』

カモ『ねぇ〜、誠意みせてくださいよ〜。もう!!なっ!なにっ!!なんなんっ!?』

開国してくださいよぉ

白鳥『ペリーとかネタ古っ!!しかも全然似てないですよっ!!』

そういって次の瞬間、突然電話が切れました。

カモ『あ…逃げられた…。』

すかさず電話をかけ直す。

おかけになった電話をお呼びしましたが、お出になりません・・・』

カモ『に…逃げられた…。』

悶々とするカモ。

一体、みのりさんは何を白鳥に言ったのだろう。

そして、自分のことをどう思っているのだろう。

白鳥さんが、『言いにくい』と言った。

それはつまり、気になる人っていうのは、自分(カモ)ではっ!?

【気になる人シミュレーション】

みのりさんの気になる人が、

①白鳥だった場合

→これはもし、みのりさんが白鳥のことが好きだったとしても、白鳥本人には言わないだろうし、白鳥には『違う』とみのりさんは断言している。そもそも白鳥ですって言ったら白鳥は確実に離婚するのだから…。

②第三者(白鳥、カモの知らない人)だった場合

→この場合、白鳥が自分に『言いにくい』ということは考えにくい。むしろカモにはずばっと真相を言って道連れにしてくるだろう、白鳥はそういう人間だ(確信)。

③社長(安岡力也)だった場合

→これは確かに言いにくいけどもっ!!でも社長には奥さんがいる!!そして愛j…

つまり、みのりさんの気になる人が社長である可能性はまずないと思われる。

④かもねぎ先生だった場合

→これが一番有力だろう!!(超ポジティブ思考)

これは、もう④を信じてみのりさん本人に直接聞くのもありなんじゃないだろうか。

白鳥さんも、『直接みのりに聞いてみろ』って言ってたし…。

普段なら、このまま終わっていたかもしれない。

ただ、この時のカモは、異動先でのボッチ生活によって、心が荒んでいた。

田舎での刺激のない勤務医生活、友人も、みのりさんもいない孤独な生活、

この時、荒んだ心がこの時のカモの背中を押した。

カモはそっとiPhoneの履歴を開き、

そこにある『みのりさん』の文字をおもむろに指で押した。

呼び出し音が鳴る。

電話をかけたのは良いけど、なんて言おう…。

いきなり、『自分のことをどう思いますかっ!?』って聞けばいいのかな・・・。

みのり『金づるですっ(てへぺろっ)』

って言われたら、どうしよう(実際ド直球の金づるですけども)

でも、万が一、

みのり『実はカモ先生のことが気になっていました (*´∀`*)キュン!』

だったら萌え死んじゃうねっ!!これっ!!

そんなことを考えながら、ドキドキしながらみのりさんが電話に出るのを待っていましたが、結局みのりさんは電話に出ず、留守番電話サービスにつながりました…orz

その日の夜、みのりさんから電話がありました。

みのり『カモ先生、すみません。今日仕事で外に出てて電話とれませんでした。』

カモ『いえ、気にしないでください。全然仕事の話じゃないのでw』

みのり『そうなんですかwいったいどんな話ですか?』

カモ『あの…白鳥さんから聞いてしまったんですが、みのりさんに気になる人がいるって…。』

みのり『また白鳥さんとそんな話していたんですかっ!?あの人も不動産屋なんだから物件の話だけしとけばいいのに…。』

カモ『Oh…。』

カモ『それで…気になる人っていうのは…』

みのり『それは禁則事項です。』

カモ『それは法 35 条 1 項違反ですよ。』

みのり『残念ながら、これは個人的案件なので、宅地建物取引業法は適用されませんね。』

カモ『それは残念です。』

電話越しに、みのりさんの笑い声が聞こえた。

久しぶりに聞くみのりさんの声を聞き、真っ黒になったソウルジェムが浄化されるような感じがした。

その後、カモはみのりさんといつものようにたわいない話をして、みのりさんとの楽しい時間を過ごした(電話でだけども)。

もしかしたら、自分は欲張り過ぎていたのかもしれない。

この時、自分が白鳥さんの熱に当てられ、独占欲のような感情が自分の心を占拠していたことに気がついた。

カモ『今日は日中にいきなり電話してすみませんでした。白鳥さんと色々話して、何か色々悪い影響を受けてたみたいです…。』

みのり『白鳥さんの言うことに振り回されたらダメですよw』

カモ『そうですね、気をつけます。』

みのり『はいヾ(*´∀`*)ノ』

1時間くらい話したと思う。

時計の針は22時を告げようとしていた。

そろそろ電話を終えないといけない…。

でも、どうしてもまだ肝心なことが気になっていた。

どうしても聞きたい…。

気がつけば みのりさんに対して、ど真ん中のド直球を投げてしまっていた。

カモ『でも、みのりさんに気になる人がいるってことが、気になるのは本当ですよ。』

みのり『どうしたんですか、突然www』

カモ『白鳥さんから、みのりさんに気になる人がいるって聞いてから、やっぱりどうしても気になるんです。』

みのり『誰でも言いたくないことってあります。』

カモ『で…ですよね。』

みのり『でも、いつかその時が来たら、ちゃんと教えてあげますよ(*´▽`*)』

カモ(いつか…いつかっていつなんだろう???)

みのり『私は今のままでも十分楽しいんですけどねw』

カモ 『え??』

みのり『な、なんでもないです!!また一緒に物件見に行きましょう!!』

カモ『また買わされるんですね、わかります。』

みのり『もちろんっ!!(はぁと』

カモ『楽しみにしています!!っていうかお金稼ぎます!!』

みのり『応援してますd(ゝω・´☆)

カモ『頑張ります٩( ‘ω’ )و

みのりさんが電話を切るのを確認して、iphoneのイヤホンを耳から外す。

みのりさんに気になる人がいても、それが自分であろうと、他の人であろうと、

今の自分は、物件を通じてみのりさんの側にいることができる。

それだけで十分だったはずなのに…。

いつの間にか高望みする、湧き上がる独占欲に自己嫌悪してしまった。

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