#21.白鳥の置き土産

白鳥とカモ

白鳥が福岡に帰った翌日、仕事帰りにみのりさんの不動産会社に寄りました。

社長『お疲れさん!!』

カモ『そう言われると、営業して戻ってきた社員みたいじゃないですか…。』

社長『男は細かい事は気にしたらダメだ。』

カモ『そ…そうですね。』

細かい事を気にせず、みのりさんに誘われるがまま不動産を買ってきた現状がここにあるわけで、不動産を売りつけてくる不動産屋に自ら自発的に足繁く通っている私は、『カモネギ』の最上級にあたる『カモネギスト』ではないだろうか。

カモ『今日は、白鳥さんからお菓子もらったので、みんなで(主にみのりさんと)食べようと思って持ってきました。』

社長『おぉ!!じゃあお茶にしよう!!カモ先生がお菓子持ってきてくれたから、お茶を入れてくれ。』

みのり『はーい。』

社長『みのりがいて良かったな!!危うく俺と二人でお菓子食べることになってたぞ。』

カモ『それはぜひ避けたい案件ですね。』

それを聞いたみのりさんは、カモの方を見てにこっと笑った。

みのりさんによって複数の物件を買わされ危機管理能力が身についたせいか、カモは事前にみのりさんがいることをLINEで確認していた。

社長と世間話をしていると、みのりさんがお茶を持ってきた。

鈴懸

みのり『すごーい!!豪華なお菓子ですね!!』

カモ『白鳥さんがくれました。みのりさんと食べてくださいって。』

社長『おいっ!!俺は入ってないのか!!』

カモ『えぇ、入っていませんでしたよ。』

社長『あの野郎…。』

社長は舌打ちしながら、お菓子の説明書きを読んでいた。

『このまま社長が白鳥をコンクリートと一緒に福岡の冷たい海にポイッしてたら良いのに』とちょっと思ったけども、口には出さなかった。世の中、本当にやってしまう人がいるということを、twitterで学習したからだ。

お茶の爽やかな香りが広がる。

目の前には、もっと爽やかなみのりさんの顔。

その横には、(薬で)爽やかなテンションになっているかもしれない怖い人。(個人の印象)

みのり『すごーい このお菓子屋さん、創業90年以上だって!!』

カモ『社長が捕まった時の懲役くらいですね(はぁと』

社長『おい・・・。そんなにいかねぇよ!!』

みのり・カモ『えっ・・・?』

社長    『えっ!?』

みのり『さ・・・さ早速食べましょう!!』

カモ『これは白鳥がくれたものなので、万が一を考えて、社長からどうぞ!!』

社長『おい・・・。万が一ってなんだよw』

平べったいどら焼きのようなものを取り出し、ゆっくりと開封する。

お菓子とは思えないくらい、厳重に包装されていた。

社長『やっぱり鈴懸は美味いな!!』

カモ『えっ!?社長知ってるんですか?』

社長『当たり前だろwwwここのお菓子は有名だぞww』

みのり『私は初めて食べまーす (o´∀`o)ノワァーィ

カモ『社長、体調は大丈夫ですか?』

社長『あぁ?なんともないぞ!』

白い塊を一口で口の中に入れてモグモグしている社長。

どうやら食べても大丈夫そうだった。

カモ『じゃあ、みのりさん食べましょう ( ゚∀゚)

みのり『カモ先生、白鳥さんと何かあったんですか?』

カモ『べ・・・別に・・・(沢尻エリカ風)』

厳重な包装を一枚ずつ解きながらお菓子を食べる。

そう、まるで恥じらう少女の衣服を一枚ずつ脱がしていくような感覚。

ほらっ・・・、ゆっくり脱いでごらん。恥ずかしがらなくてもいいから・・・。

衣服(包装)を全部剥ぎ取ると、真っ白な心葉(お菓子の商品名)の姿が現れた。

心葉の薄皮は雪のように白く、それはまるできめ細かい色白の少女の肌のように透き通っていた。

そんな妄想をしながら、ニヤニヤして心葉を食べていると、みのりさんと目が合った。

こちらを何か汚物を見るような、侮蔑の眼差しだった。

みのり『カモ先生、すごく目がいやらしい感じになってます・・・。』

社長『医者は全員変態だからな、どうせ変な想像してたんだろwww』

カモ『ぐぬぬ・・・。』

濁って澱んだカモ先生の妄想とは逆に、

事務所内は、春の穏やかな空気で満たされて、ゆっくりとした時間が流れていた。

お菓子を食べ終わり、ふと みのりさんに目をやると、

みのりさんは、お菓子を食べながら外を眺めていた。

それはまるで、何か…

良く言えば、もの思いにふけているような、

悪く言えば、良くないことが起こる前触れのような雰囲気だった。

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