早速、医者になるための方法について、本屋や図書館で調べた。
医者には2つの方法があった。
①国公立大学医学部に進学
・授業料が安い。(年間約60万円×6年間)
・必要な学力が桁違いに多い
②私立大学医学部に進学
・学力的には国立よりも簡単(それでもカモにはきつい)
・授業料がやばい(年間約1000万円×6年間)
自分自身にお金がないこと、家族も貧乏なことを考えると、
答えは簡単(というか選択肢無し)、ずばり①!!
答えは簡単だけど、実行は至極困難…。
こう書いてみると簡単だけども…
この後、想像を絶する地獄が始まりました。
まずは、センター試験っていうのを解いてみました。
なにこれ…この問題文、日本語??
なにを聞いているのかさえ、わからない、理解できない…。
衝撃的過ぎて、そのまま過呼吸発作してました。
センター試験っていうから、てっきり幅広く簡単な問題が出るイメージだったのに…。
数学12点って何…。
国語(現代文)に至っては、日本語なのに、100点中36点。
古典・漢文については、
『これ完全に外国語だろwww』っていうツッコミをしながら、
それぞれ10点台(両方とも50点満点)。
待っていたのは、絶望だった…。
甘くみてました、医学部。(そもそも大学受験を舐めていました)
解説を読んでもさっぱりわからない状態。
これはもうダメかもわからんね…。
いやいやいやいやいやいや!!
いきなり つまずくとか、
出だしで死ぬとか、幽遊白書の第一話じゃないんだからっ!!
そう思い、なんとかしようと思いましたが、何にもなりません…。
当たり前です、ろくに勉強したことがないのですから(中学校3年生の時だけ)。
センター試験の問題集を眺めながら、1時間以上呆然としていました。
\ __ /
_ (m) _ ピコーン
|ミ| ひらめいた、予備校に行こう!!
/ `´ \
( ゚∀゚)
ノヽノ |
< <
予備校に行ったら、何とかなるはず…。そう思った時期が私にもありました(aa略)
早速、某Yゼミナールと某K塾に行き、軽く説明を受けましたが、
どちらも授業料・テキスト代等が年間100万円くらいかかってしまうことが判明しました。
しかも、K塾の方は、医学部コースに入るために、入塾前の学力テストがあるとのこと。
予備校に行くためのお金がない…。学力もない…。
けど今の自分には、自分で独学するだけの力さえもないので、
絶対に予備校が必要だと思いました。
『何が何でも100万円集める!!』
今までの貯金は、かき集めても30万円ほど。
お金が全然足りないので、まずは今まで人生をかけて集めていた漫画、バイク、プレイステーション本体、ゲーム、他にも売れそうなものは全部ヤフオクで売りました。
それでようやく80万円ほどになったと思います。
それでも、お金が足りませんでした。
生活費もなく、参考書のお金も入れないといけません。
お金が…足りない…。
どうしても足りないお金は、恥ずかしい話ですが、両親を頼りました。
カモ『絶対に返すから、30万円ほど貸して欲しい。』
母『何に使うの?』
隠してもしょうがないので、母親に打ち明けました。
母親はびっくりしていましたが、よく理解出来ていなかったのか、
母『わかった、今までこっそり貯めてたカモのお年玉貯金があるから、これ使いなさい』
えっ!?そんなのあったんだっ!?
ありがてぇ、ありがてぇ!!
そんなわけで、お金の工面が何とかなりそうになったので、
K塾で入塾を踏まえて学力テストを受けに行きました。
早速受けました、学力テスト。
学力テストの判定は…中学生レベルでした。
医学部を受けようと来た浪人生(しかも空白期間あり)の学力が中学生レベル…。
チューターA『うん、これは正直ムリだから、考え直した方が良いよ』
チューターB『これはひどい…。医学部どころか大検も受からないレベルだよ…。』
ですよねー!!!
仰る通り過ぎてぐぅの音も出ませんでした。
諦めるか…。そう思った時、電車の中で言われた一言が頭をよぎりました。
『お前…なんか…すげー惨めに見えるぞwww』
カモ『中学生レベルなのは、十分わかっています。』
チューター『うん?』
カモ『死ぬ気でやるので、1年で医学部に合格する方法を1から教えてください!!』
チューター『死ぬ気でもムリだと思うよ。ここまでひどい点数だと…』
カモ『1からやります。いやっ、ゼロからやります!!』
チューター『そもそも今の学力だと、高校1年生のコースからでもきついと思うよ?』
カモ『じゃあそこからします!高校1年生のコースからしますからっ!!』
チューター 『…。ちょっと待ってて下さい』
奥に行き、新しく高校1年生用のパンフレットを取ってきた。
チューター『今の君の学力はね、このコース(高校デビューコース)』
カモ『はい…。』
チューター『100万円をドブに捨てるかも知れないよ?』
カモ『大丈夫です、もう人生ごとドブに浸かっていますからっ!!』
チューター(やべぇ奴きた…。)
カモ『絶対頑張りますからっ!!』
チューター『わ、わかりました。では一番簡単なコースに入って、勉強は中学生レベルからやり直しましょうか?』
カモ『御願いします!!』
チューター『ここから始めましょう…。1から・・・いいえ・・・0からっ!!』
そんな感じで、入塾しましたK塾。
カモ、一世一代の博打に出る。