#−4. カモ、実家に帰るってよ

かもねぎ先生幼少期

 実家に帰ると、まるで浦島太郎のような気分でした。ボロい一軒家ばかりだった地元は、大きなマンションや新築の一軒家が建ち、地元にいたときに足繁く通ったお店はほとんどが廃業していました。

 一緒にバカやってた友達は、キラキラ輝く大学生になっていたり、社会に出て働いていました。あの時の友人はそこにはいませんでした。

成長していないのは自分だけ、取り残されたような感じがしました。

 自分の時間だけが止まってしまっている…。

 そんなことを常に思いながらも、本屋に行って立ち読みしたり、プレイステーションで遊んだり、ラグナロクオンラインで廃ギルドで俺TUEEEEEしたりしていました。

 実家に帰ると、なお一層感度を増す現実感…。毎日その重圧を感じながらも、私は気づかないふりをして、現実から逃避をしていました。この頃、ラグナロクでは、全てのキャラクターが転生し、半分くらいがオーラでした…。


ある日、市内にゲームを買いに行った帰り道、電車の中で偶然、高校時代の友人に会ってしまいました。

友人『おー、カモじゃん!!変わってないなwww今何してるん?』

カモ『ちょっと買い物しに市内に行ってた。』

友人『いや、そうじゃなくて。大学とか仕事のことだよww』

カモ『え何もしてないかな

友人『え何もしてないって大丈夫なん、それ?』

カモ『だ大丈夫じゃないかも』 ※この記事の中で唯一、笑うところですよ

友人『高校の時はあんだけ粋がってたのになwwwまぁ、頑張れよwww』

カモ『お・・・おぅ

友人『そうそう、今俺薬学部にいるんだわw卒業したら給料たくさんもらえるし、勝ち組だよなwww』

カモ『それは、良かったな

友人『だろ?wwでもカモ、お前なんかすげー惨めに見えるぞwwまじウケるww』

カモ『。』

友人『まじ、今のカモ見たらみんな笑えるだろうなwww』

カモ『い今はまだしたいことが見つかってないだけだっ!!』

友人『へぇー、で?いつ見つかるの?』

カモ『それは

友人『まぁ、適当に頑張れや、社会は底辺には厳しいからwww次会った時には、なんか恵んでやるよww』

カモ『ぐぬぬ

友人にバカにされるカモ

 ショックが大きすぎて、他に何を話したかほとんど覚えていません。

 ただ、何にショックを受けたのか自分でもわかりませんでした…。

 失われてた友情について? 情けない自分自身について?

 自分が底辺にいることを指摘されたから??

 ごちゃごちゃと沸き上がる感情の中で、何か怒りのようなものがわき上がってくる。

 底辺。底辺。底辺底辺底辺。

 電車から降りてからはずっと、惨めで悔しい気持ちでいっぱいで、頭が沸騰しそうでした。

 気がつくと、自分に、友人に、そして現状に怒りを感じていました。

 駅から自転車に乗り、家までこいで帰っている最中には、頭が冷え、

 冷静に、その友人を見返すことだけを考えていました。

『まずは、あの友人に復讐する。』

 どうしたら、彼を見返せるか。

 何をしたら、彼をギャフンと言わせられるか。

 その時、ふと思い出しました。

 あの友人(もう元友人か)が高校の時に憧れていた職業が『医者』であったことを。

 医者になれず、地元の薬学部に進学したことを

 あいつを見返すために、ギャフンと言わせるために、俺は医者になる!!

 そう決意した22歳の夏。

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