#93. 春は不安がいっぱい

物件No.3 キラキラ駐車場

春は別れの季節。

それは学生時代も、社会に出ても変わらない文化。

社会性が著しく欠如しているカモ先生にも、別れは突然訪れる。

『カモ先生、地銀辞めることになったから』

突然の電話で一瞬理解に苦しんだが、地銀の支店長が銀行を辞めることになった。

地銀の支店長、見た目は反社っぽいけど、いつもローンの相談にのってくれた恩人だった。

地銀支店長

福岡の物件を購入した時も、本来は『支店がないから取引できない』と融資部に一蹴されたのにも関わらず、かなり無理を言って通してくれた人。ずっと銀行一筋でやってきた支店長が、このタイミングでどうして辞めるのか全く想像つかなかった。

カモ『お…横領ですか??』

感謝や労いの言葉を言う前に、ついつい口から出てしまった。

支店長『違うからwwwwそういう反社会的なやつではないから

カモ 『半沢直樹的なやつですか??』

支店長『カモ先生が何を想像しているかちょっと謎だけど、多分違うかな』

支店長は電話越しに少しかすれた声で言った。

支店長『ちょっと違う仕事をしたくなって、転職することにしたんだ』

カモ 『違う…仕事…??密売とかですか??

支店長『違うそうじゃない』

見た目的に白い粉とか売ってそうだと思った。

支店長『コンサルティング会社に行くんですよ』

カモ『コンサルティング??』

カモは驚いた。
まさか本当に支店長が転職するなんて…。確かに見た目は反社っぽいけど、支店長まで上り詰めた人でも転職することがあるのは予想外だった。

カモ『何をコンサルティングするんですか?マネーロンダリングとかですか?

支店長『カモ先生、とりあえず思考を反社から離そうか』

カモ 『す…すみません。ついつい』

支店長『カモ先生、ついつい自分を反社にしたがるよね…』

そう言って支店長は普通のコンサルティング会社に行くことを僕に説明した。普通のコンサルティング会社といっても、色々なことを行っている会社らしい。名前を聞いたけども、全く聞き覚えのない会社名だった。

支店長『そう、もしかしたら将来、カモ先生とお仕事することになるかもしれないから、その時はよろしくね』

カモ『えっ…』

支店長『もしかしたら…だけどね』

カモ『もしかして医療系のコンサルティング会社なんですか…』

支店長『それは…どうかな(棒』

カモ 『あっ…これ絶対医療系コンサルだ…』

喫煙者独特のかすれた声に、自分はいつの間にか安心感を覚えるようになった。

いつも(経済的に)困ったことがあると、相談に乗ってくれて、お金のことを詳しく教えてくれた声だった。

『カモ先生、大きな選択をするときは、自分自身の最高のシチュエーションと最悪のシチュエーションを想定しておくんだよ。そして相手にとっての最高のシチュエーションと最悪のシチュエーションも想定する。今目の前にある状況が、その二つの視点でそれぞれどこにあるのか考えると、本質からそんなに外れないよ。』

支店長から色々教わったけど、多分今の自分は、あんまり活かせてないんだろうなーって思いながら電話を続けた。

カモ『支店長、後任ってもう決まっているんですか??』

支店長『決まっているよ、今度ニーガンと一緒に挨拶されると思うよ』

カモ『なんか、さみしいですね…』

支店長『まぁ、そうだね』

電話の向こうで、うっすら笑っている支店長が想像出来た。

カモ『色々ありがとうございました』

支店長『うん、まぁこれからも頑張って』

あっさりしたお別れだった、でもそれがむしろ支店長っぽいなと思った。

そういうわけで、この春、支店長とお別れした。

…のはずだったんですけど。

この騒動から1ヶ月後、なぜかこの元支店長と一緒に仕事をすることになる。

それはまた今度のお話(現在進行形でカモ先生が苦しんでいるため)。

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